本の再活用でつなぐ、豊かなまちづくり

まちづくりプチ体験
一般社団法人北海道ブックシェアリングのボランティア活動に参加しました。

一般社団法人北海道ブックシェアリングのボランティア活動に参加しました。

どんな活動をしているの?

 一般社団法人北海道ブックシェアリング(以下、北海道ブックシェアリング)では、読み終えた本を再活用するために、本の補修やクリーニング等のボランティア活動を行っています。本が大好きという娘さんと一緒に、札幌市在住の高倉さんが本のクリーニング作業を体験しました。

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こんなプチ体験をしました!こんなプチ体験をしました!

1冊1冊ていねいに確認します

 北海道ブックシェアリングに届けられる本は、その約8割が、札幌市内の方々からの寄贈です。運び込まれた本は、毎週土曜日に、ボランティアの方たちの手で整理、分類されます。まずは、何か挟まっていないか、本の状態を丁寧にチェック。高倉さん親子もボランティアの方に見習って、1冊ずつ確認していきます。大好きな本を見つけて、娘さんが「この本、知ってる!」とうれしくなってしまう場面も。

1冊1冊ていねいに確認します
手をかけて、きれいにします

 少し汚れている本を見つけたら、本が傷まないよう気をつけながら、布で汚れを拭き取ります。破れているページや補強が必要な箇所を見つけたら、ボランティアの方に知らせます。「こうすると、ずいぶんきれいになるんですね」と、感心した様子の高倉さん。次に本を読む人が、少しでも気持ちよく本とふれあえるよう、周囲の方に相談しながら、作業を進めます。

手をかけて、きれいにします
これで、いつ出番が来ても大丈夫

 クリーニング・補修された後の本は、分類して本棚に入れたり、段ボール箱に詰めて、次に読まれる日に備えます。近くに本屋さんがないまちの学校や公民館などの公共施設で、北海道ブックシェアリングから無償で提供される本を待っている人たちがたくさんいます。小学校の先生が学級文庫の本を探しに来ることもあるそうです。ここにある一冊一冊の本が、寄贈してくれた人の気持ちと、次の読者をつなぎます。ご一緒したボランティアの方は、「読むのも好きだけれど、本に触れているのが好きなんです」と教えてくださいました。

これで、いつ出番が来ても大丈夫

体験を終えて体験を終えて

このような活動に、初めて参加しました。本がよみがえって、新しい方の手に渡ることがわかり、改めて本は大切に扱った方がいいなと感じました。

一般社団法人北海道ブックシェアリング (団体ページへ)

一般社団法人北海道ブックシェアリング

◎お問い合わせ
一般社団法人北海道ブックシェアリング
(江別市大麻東町13-52 大麻銀座商店街)
hk_bookshare@yahoo.co.jp


本の補修・クリーニング作業のボランティア

■ 作業場所 札幌市図書再活用ネットワークセンター
(札幌市厚別区)※事前に必ずお問い合わせください
■ 電話 011-378-4195
■ 時間 毎週土曜日 10:00~14:00

<<これまでの歩み>>

2008年 教育・図書関係者8名で発足。札幌市教育委員会と連携し、「札幌市図書再活用ネットワークセンター」(厚別区)を運営。
2009年 第一回札幌市環境賞受賞
2011年 東日本大震災における読書環境調査を実施。
石巻市に分室「みやぎ復興支援図書センター」設置。
1年半にわたり宮城・岩手両県で支援活動を実施。
2012年 陸前高田市で仮設図書館を建設し、同市に提供。
2013年 北海道の全小中学校を対象に「学校図書館の現状調査」実施。
2015年 陸前高田市で「新図書館建設に向けた全戸調査」実施。
一般社団法人に移行。江別市大麻銀座商店街ブックストリート、実験書店ブックバードを開店。
2016年 「北海道の無書店自治体を走る本屋さん」事業を開始。

活動概要

  • 読み終えた本の再活用
    • 読み終えた本を集めて、図書が足りなくて困っている施設や団体(小学校や保育園、公民館、子育てグループ、福祉施設など)に無償で提供しています。
  • 走る本屋さんプロジェクト
    • 北海道の179市町村のうち47市町村が「町に書店が1軒もない=無書店自治体」です。このような地域に「本と出会う場」をつくる社会実験として、現在道内4町村で移動車両による「走る本屋さん」プロジェクトを実施しています。
  • 大麻銀座ブックストリート/実験書店ブックバード
    • 江別市の大麻銀座商店街で1年を通じて毎月1度(最終の土曜・日曜)、屋外図書市を実施しています。また、人文書を中心とした「夜だけ営業」の本屋さんを、実験的に開店しています。
  • コンサルティング
    • 本の企画・起案から図書のリユース・廃棄まで、本に関する「始まりから終わりまでのあらゆる場面」をコーディネートできる団体として、多方面の機関との連携を進めています。
(取材・文・編集 総合商研株式会社)
※2017年3月24日現在の情報です。