北海道の楽しい100人

今までに無い一つのカタチづくりを

ゲストスピーカーが、自身の思いを15分間で熱く語るトークイベント「北海道の楽しい100人」。その発起人の一人である佐藤みつひろさんに、当初の思いから今に至るまでのお話を語ってもらいました。

その人だけのストーリーと共に
人と人をつなげたい

北海道の楽しい100人
発起人

佐藤みつひろさん

仕事や年齢は違えども、首都圏や海外生活の経験を持つ4人の仲間内で、北海道には学生たちのためになる講演会や社会人の情報交流イベントが少ないことを憂い、まずは自分たちがモデルとなる新しいイベントを立ち上げようと「北海道の楽しい100人」をスタート。これが反響を呼び、内外で注目されるイベントに。現在は新メンバーが引き継いでいる。

目的もゴールも設けず、楽しく居心地の良い場所になることを目指した。

ゲストスピーカーは4人。持ち時間は各自15分で、延べ1時間のトークイベント。もう少し話を聞いてみたい、質問をしてみたいと思った時のためにイベント後の懇親会も準備して始めた「北海道の楽しい100人」は、初回で100人以上を動員し、これは面白いことになった、求められているぞと手応えを感じました。ゲストの選定は、自分たちの周りにいる人たちから、それぞれが紹介したいと思う人に登壇いただき、紹介を受けた人には事前にお会いしてイベントの趣旨を説明してから登壇いただきました。例えば、営業につながることや既にメディアなどで誰もが知っているようなエピソードではなく、もっと身近な体験談など、ここでしか聞くことのできないことを話してもらいたいとリクエストしていました。発起人となった自分たちが紹介したい、この人を知っておくべきだという思いを大切に、友だちの友だちを紹介していくような楽しさを目指したんです。

興味を持った1人よりも、全く知らなかった3人に引かれるのが常。

イベントを続けている中で面白いと思ったのは、初めて来場される方は登壇者の1人に興味を持って来場されることが多いですよね。でも、実際に話を聞くと、今まで知らなかった他の3人の話の方に引き込まれていくんです。そこから人脈はもちろん、アイデアだったり、新しい何かにつながるモノやコトが生まれていく様子をたくさん見てきました。そんなふうに結果として仕事に影響するとしても、この場は仕事ではなく、新しい何かと出会う、ワクワクすることや楽しいことが集まる場だということを分かってくれる人たちがどんどん増えていき、続けて参加してくれるようになっていきました。このことからも、ビジネスに偏らない大きな交流の場が、札幌にはまだまだ無いんだなと改めて感じました。スピーチを快諾していただいた100人の皆さんには、今も本当に感謝しています。

「北海道の楽しい100人」は引き継がれ、さらなる新たな「100人」へ。

発起人4人のスケジュールも踏まえ、参加しやすい2カ月に1回の開催にし、4年間かけて100人を達成しました。正直、「やっと終わった!」という気持ちになったと同時に、最終回には250人も動員し、「やって良かった」「今までに無かったものを一つつくることができた」と感じました。こうした私たちの思いや、やるべきことが分かっている常連の参加者が続きをやっていきたいと手を挙げたことから、vol.2が始まり、道内外からの参加者が自分の街でも開催したいと「広島の楽しい100人」、「とかちの楽しい100人」が立ち上がりました。さらに、当初私たちが願っていた学生たちが自ら運営する新しいイベントづくりにつながる「学生の楽しい100人」も始まっています。初めて出会う人と人が直接交流をするこうした機会は、本当に貴重だと思いますし、道外をはじめ、自分の外のことを知るためにも、また、考え方など内面への刺激のためにも必要不可欠なことなんだと思います。

(取材・文・編集 株式会社アウラ)
※2019年3月1日現在の情報です。