Ａさんは、ある人の発言に対して、何故だか無性に腹が立ち、噛みつきたくなりました。それは、いったい何故なのかについて研究しました。

Ａさんは、その人の発言によって、これまで自分が一生懸命学んだことや、やってきたことを全否定されたように感じたそうです。そして、『その人を論破してやりたい』と思い、「噛みつきさん」がやって来たそうです。
一方、その光景をそばで見ていたＢさんは、「もらいゲロさん」が来てしまったそうです。二人の会話は全くかみ合わず、お互い言いたいことは言うけれど、相手の言葉を受け取らない。まるで、ふわっとビーチボールを投げた子に、ボウリングのボールを投げ返すような、成立しない会話の様だと思った、と振り返ります。
Ｂさんの考え方は、「グッチーさん」の『言ったこと』ではなく、その人の『背景』に着目し、『そのことによって生まれたルールは何か」について考えるとのことです。Ａさんの大事にしてきたこと、言いたいこともわかるけれど、「グッチーさん」は、それを理解するのは難しいのでは、と思ったそうです。

その場にいなかったＣさんの、「文句を言うなら代替案を出せと思う」という意見に、Ａさんは、えらく納得し、腑に落ちたようです。

ＡさんとＣさんの共通の苦労は、「頑張りすぎさん」で、頑張っていない人を見ると、「私はこれだけ頑張っているのに、あなたは何を頑張っているのか」と腹が立つということです。
この苦労を突破するカギは、「頑張りすぎさん」との付き合い方なのかもしれません。これまで頑張ってきた自分を労い、もう少し頑張らなくてもいいよ、と声を掛けられるようになると、他人にむやみに傷つけられることもなく、他人に優しくできるようにさえなるかもしれませんね。