一般社団法人健康生きがいづくりアドバイザー北海道協議会

健康生きがいづくりアドバイザーの資格で人生の楽しさを提案

仕事一筋。会社や社会に貢献し、定年を迎えた中高年の皆さんに第二の人生も生きがいを持って生きてほしい。スキルを活かしたアドバイザーを育て高齢者をささえる、一般社団法人健康生きがいづくりアドバイザー北海道協議会の代表理事、渡邊一栄さんにお話を伺いました。

一般社団法人健康生きがいづくりアドバイザー北海道協議会 代表理事 渡邊一栄さん

一般社団法人健康生きがいづくりアドバイザー北海道協議会 代表理事 渡邊一栄(わたなべかずえ)さん

看護師の仕事の傍ら、健康生きがいづくりアドバイザーの資格を取得しました。平成26年に一般社団法人健康生きがいづくりアドバイザー北海道協議会の代表に就任。フレイル(加齢による虚弱)予防セミナーを開催するなど、高齢者や定年退職を迎えた元サラリーマンに、健康の大切さや人生の楽しさを提案しています。

定年退職後の黄金期を有意義に過ごしたいという思い

定年退職後の黄金期を有意義に過ごしたいという思い (写真左)「健生20周年記念ライブ」での南京玉すだれショー。練習の成果を発揮しました
(写真右)「生き活き塾」での渡邊さんがコーディネートしたファッションショー。オシャレしてイキイキ!

―資格取得のきっかけを教えてください

高齢でも元気な人は「生きがいを持って生活をしている」ということを知ったのがきっかけでした。訪問健康指導の仕事を通じて、多くの高齢者に会いました。その中で、生きがいを持って生活をしている高齢者に健康な人が多いことに気が付きました。現役時代は家族のために、自分のために、長年バリバリ働いていたお父さん。「やっとの思いで定年退職をしたのはいいけれど、今まで仕事ばかりしていたので、時間の使い方がわかりません。趣味といっても……」と、最近は家にひきこもる人が多くなりました。外に出る機会がないと、心と体が弱ってしまいます。そうなると、周りの家族も大変になり、本人も家族も悲しくなってしまいますよね。弱ったまま高齢期を迎えないよう、家族に迷惑をかけないよう、生きがいを見つけ出し、イキイキと楽しく過ごせる手助けをしたいと考えました。平成9年長谷川聡さんが初代会長に就任した際は任意団体でしたが、アドバイザーの数も多くなり、平成28年に一般社団法人になりました。楽しく生きがいを持つことは、健康を維持し元気で過ごすことにつながります。健康生きがいづくりアドバイザーの資格を取るのに、年齢は関係ありません。自分の好きなことで、誰かをささえることができる資格です。健康生きがいづくりアドバイザーを北海道に定着させたいと思っています。

―健康生きがいづくりアドバイザーの魅力を教えてください

人にはそれぞれ得意なことがあります。その得意なことを活かし、自分が楽しむと周りのみんなに楽しさが自然と伝わり、心も体も元気になっていきます。健康生きがいづくりアドバイザーが開くサークルは、素人芸能サークル、健生玉すだれサークル、ウォーキング・軽登山、カラオケ、食育、健康マージャン、笑いヨガ、話飲会などがあります。定年退職を迎え、外に出る機会のない方や高齢の方がこのようなサークルに参加すると、外出をしたり、人とコミュニケーションをとることによって刺激を受けたりして、心も体も元気になります。そのお手伝いができることが魅力です。

定年退職後の黄金期を有意義に過ごしたいという思い (写真左)札幌市シニアチャレンジ事業でのイベントを地下歩行空間にて開催しました
(写真右)「健生20周年記念ライブ」の落語。落語を聞くと、たくさん笑って元気になれます

年を重ねた分、人生を楽しめる!人生100年時代をささえていく

―中高年の皆さんをささえる活動の意義を教えてください

昔に比べて、寿命が延び、人生100年時代に入りました。定年退職後の時間というのは、生まれてから成人する20年間と同じかそれ以上と言われています。その時間は自分の好きなことに時間とお金を使えるため、黄金期と呼ばれています。その貴重な自由時間を有意義に過ごすことにより、病気になるリスクを減らすことができ、医療費もかからなくなります。家にいるだけでは、その貴重な時間を活かすことができませんよね。そこで、アドバイザーがさまざまなサークルやイベントを開催します。どんな人でも笑ったり、体を動かしたりすると元気になります。また、高齢者が元気でいると、その子どもや孫など家族が喜びます。そしてその元気な姿を見て、「年を重ねても楽しんで良い。元気でいることは素晴らしい」ということを学んでいくのです。また身内だけではなく、周りの友人も良い影響を受け元気になります。サークルやイベントがあると、外に出る機会のない友人を気軽に誘うことができ、元気のお裾分けができます。私たちは、アドバイザー自身が楽しみながらそのお手伝いをして、人生の黄金期をささえることができたらいいなと考えています。

―運営にはどのような方が関わっていますか?

健康生きがいづくりアドバイザーの資格があれば、活動するための年齢制限はありません。現在、北海道では30代~90代という幅広い年代の方々が活躍しています。健康生きがいづくりアドバイザー地方組織は全国に約40か所あり、健康生きがいづくりアドバイザーの資格保持者は、北海道で約260人、全国では約5000人います。それぞれのアドバイザーが自主的にセミナーやイベントを開催したり、当協議会からアドバイザーにイベントの委託をすることもあります。

フレイル予防!自分の体を知り楽しい時間を過ごしましょう

―運営メンバーの声を聞かせてください

2019年2月に札幌駅前通地下歩行空間で、フレイル予防のイベントを開催し、シニア世代とその家族を対象にフレイルチェックを行いました。スタッフとして健康生きがいづくりアドバイザーと専門家が参加しました。イベントでは生きがいづくり活動の団体紹介や相談会の実施以外にも、笑いヨガ、南京玉すだれなどのステージショーを行い来場者に楽しんでいただきました。「イベントにはたくさんの方が参加してくれました。自分で公共交通機関を使い、会場まで足を運んで楽しんでいた方々は心も体も健康な方が多かったですね。『イベントに参加したくても、体が思うように動かない、行きたいけれど、気持ちがのらない』という高齢者にも参加していただきたいという想いがあります。少しでも多くの方々に参加してもらえるよう楽しいイベントを開催していきたいと思います」という声をイベントを開催した健康生きがいづくりアドバイザーからいただきました。

参加方法について

参加対象/シニア世代とその家族

参加方法/健康生きがいづくりアドバイザー養成講座を受講し、最終資格認定研修を受講した方

活動頻度/各サークルによる

参加費用/お問合せください

これからも楽しく健康に暮らしていくために、ささえあっていく

―今後の目標はありますか?

人生100年時代になり、これからは「老いを学ぶ」ことの必要性を強く感じています。時間の使い方や体の鍛え方は誰も教えてくれません。そのためそれらを学ぶ学校「100歳大学」が義務教育として、全国に設立されたらいいなと思います。年を取ったからといって諦めず、何事にも挑戦し続ける高齢者と共に人生を歩んでいきたいですね。また、高齢者から学ぶこともたくさんあります。若い世代もイベントに参加したりアドバイザーの資格を取ったりして、お互いにささえ合っていけたら素敵ですね。

一般社団法人健康生きがいづくりアドバイザー北海道協議会(団体ページへ)

一般社団法人健康生きがいづくりアドバイザー北海道協議会
■ 代表者 渡邊一栄
■ 住所 札幌市中央区南1条西28丁目1-6
祐興ビル302号室
■ 電話 011-211-4416
■ FAX 011-211-4416
■ メール jimu@kensei-hok.com
■ ホームページ http://www.kensei-hok.com/
今後の開催予定

2020年3月に「健康生きがいづくりアドバイザー養成講座」を開催。詳細はお電話でお問い合わせください。

取材を終えて

「楽しい」をモットーにしている代表理事の渡邊さん。お話しているだけで元気をもらい、生きがいによる喜びの大切さを学ぶことができました。健康生きがいづくりアドバイザーが開催するイベントなどに参加することで健康になり、「外に遊びに行こう、人と触れ合ってみよう」と思うきっかけができることは、とても素晴らしいと思いました。

(取材・文・編集 株式会社Mammy Pro)
※2019年12月3日現在の情報です。