どさんこマーブルタウン実行委員会

ボランティアでささえる、子どもたちの王国「マーブルタウン」

2019年11月9日から10日、札幌市の大谷大学で子どもたちによる模擬王国イベント「どさんこマーブルタウン」が開催され、札幌市内近郊の小学生約150人が参加しました。イベントを支えるボランティアスタッフをまとめる実行委員長の金野智和さんにお話を伺いました。

どさんこマーブルタウン実行委員会 実行委員長 金野智和さん

どさんこマーブルタウン実行委員会
実行委員長 金野智和(こんのともかず)さん

旭川出身。大学生の頃から旅行が好きで、日本各地を旅するうちに現地の人々との関わりを広げたいと思うようになり、旅先でボランティア活動に参加するようになった金野さん。函館の大学を卒業し、現在は札幌市内で事務関係の仕事に従事しながら、ボランティア活動を続けています。

この指とまれ!まずは楽しいからやってみよう!

この指とまれ!まずは楽しいからやってみよう! (写真左)実行委員会では会議を重ねて企画を練っていきました。多くのメンバーが関わることから、目的を明確に定めていかに論点がブレないように進められるかがポイントです
(写真右)どさんこマーブルタウンの会場となった、札幌大谷大学講義室。初めての会場下見では、同校学生が案内してくれました

―マーブルタウンを始めたきっかけを教えてください

愛知県で初めて開催された「マーブルタウン」に2年前、運営ボランティアとして参加しました。マーブルタウンは企業や店舗ブースが並ぶ就業体験イベントとは異なり、子どもたちが国づくりや社会づくりを体験する場。参加者の主体性によって社会が形成され、柔軟な発想力で自治を作っていく過程に触れることができます。そこにマーブルタウン独自の魅力を感じ、北海道でもやってみたいと思い立ち、本格的に開催に向けてメンバーを集めて、2019年5月に有志で実行委員会を設立しました。

―活動内容を教えてください

2019年11月9日、10日に北海道初となる「どさんこマーブルタウン」を開催しました。実行委員会では組織を運営しながら会議や作業を重ねて開催当日まで準備を進めました。活動場所は札幌エルプラザで、頻度は週に1回。作りこみを行う企画グループ、子どもたちの参加募集を担う広報グループ、資金繰りを行う協賛グループに分かれて活動しています。

子どもたちで作り上げる国だから何が起こるかわからない。そこがワクワク

―運営にはどのような方が関わっていますか?

実行委員会メンバーは15人。私以外はみんな学生です。社会学科や栄養学科、保育学科の大学生のほか、高校生も数人参加しています。平均年齢は21歳ぐらいです。実行委員のほかに当日の運営ボランティアを含めて40人ほどのメンバーによって運営しています。

―団体に参加する魅力を教えてください

マーブルタウンでの子どもたちの表情の変化です。入国したばかりの子どもは不安な表情を見せますが、大人たちが特段何かを導くわけでもなくただ見守っているうちに、次第に生き生きとコミュニケーションをとったり、なにかできることをやろうとし始めます。やがてマーブルタウンの中で起業しだす子や国王に立候補する子など個性が発揮されていきます。店を出し始めた子は商人の顔になっていくのが面白いですね。一日の中に大きな変化があり、子どもたちの成長に触れられるところが大きな魅力です。

子どもたちで作り上げる国だから何が起こるかわからない。そこがワクワク (写真左)実行委員会メンバーは個性派ぞろい。マーブルタウン開催の目的を設定し、メンバー全員で共有することを大切にしています
(写真右)国王選挙の後の全員での記念写真。初日は65人の子どもたちが参加してくれました

子どもたちの表情の変化、たくましく

―ボランティアにはどんな方々が参加されていますか?

イベント当日の運営には実行委員会メンバーが呼び掛けたボランティアスタッフ20人ほどに協力いただきました。皆さん学生や社会人など職業、立場もさまざまでしたがいろんな方々に関わっていただき、無事開催できました。

―マーブルタウンを開催した感想を聞かせてください

個性の強いメンバーが多いのでまとめるのは大変ですが、子どもたちがたくましく成長していく姿を見ていると、やりがいは大きいです。王国では子どもたちの自主性を垣間見ることができ、さまざまな気付きから多様性やお互いの理解、尊重が生まれてきます。子どもだけでつくる国なので何が起こるか私たちにも予想がつかない。そこがマーブルタウンの一番ワクワクするところですね。

団体への参加方法

参加対象/マーブルタウンの取組に賛同いただける方

申し込み方法/メール、Facebook

活動頻度/実行委員会では毎週1回、ミーティングを行っています。また不定期で市内のカフェなどで実行委員会メンバーが主催するイベントも定期的に行っています

参加費用/会費なし

回を重ねて、全道に活動の輪を広げたい

―今後の目標や夢などを教えてください

設立から一年は初回開催に向けて突き進んできました。今後は2回目、3回目と回を重ねられるように企画を練り直しながらより良いものにしていきたいですね。また札幌以外の道内の都市、例えば生まれ育った旭川や学生時代を過ごした函館にはマーブルタウンに興味を持ってくれている人たちがいます。全道各地の子どもたちにもマーブルタウンの国民になってもらえるよう、活動の輪を広げていこうと考えています。

どさんこマーブルタウン実行委員会(団体ページへ)

どさんこマーブルタウン実行委員会
■ 代表者 金野智和
■ 住所 非公開
■ 電話 非公開
■ FAX なし
■ 活動時間 18時30分~21時
■ メール dosankomarble@gmail.com
■ ホームページ なし
■ Facebook https://www.facebook.com/dosankomarbletown/
■ twitter ID なし
今後の開催予定

実行委員会では次回開催の目標を2020年3月として活動を行っています。

取材を終えて

取材当日、マーブルタウンの会場を訪れたとき、ちょうど国王選挙の演説が始まっていました。事前に書いたスピーチ原稿を読み上げる候補者、勢いで話す候補者、理路整然と明るい未来を話す候補者がいて、内容もなかなか考えさせられるものばかり。未来につながる生きた学びの場でした。

(取材・文・編集 株式会社Mammy Pro)
※2019年10月16日現在の情報です。