笑いの体操とヨガの呼吸法を組み合わせた「笑いヨガ」でどんな人も健やかに
笑いヨガ元気プロジェクト北海道は、「笑いヨガの普及を通し、どんな人も健やかに希望をもって暮らせ、思いやりと笑顔あふれる社会づくりと、北海道の健康寿命を延ばすこと」を目的に設立されました。「会員同士で学び合い、ささえ合いながら活動を続けたい」と笑顔で語る運営委員の角川郁子さんにお話を伺いました。
笑いヨガ元気プロジェクト北海道
運営委員 角川郁子(すみかわいくこ)さん
笑いヨガクラブ「札幌お日さま笑いクラブ」主宰。水泳とアクアエアロビックの指導員として働きながら、2011年に笑いヨガリーダー、2014年に笑いヨガティーチャーの資格(いずれもラフターヨガ・インターナショナル・ユニバーシティ認定の資格)を取得しました。その後個人で活動を続け、2015年に設立された「笑いヨガ元気プロジェクト北海道」に参加。現在、高齢者向け施設やクリニックなどで笑いヨガを実施しています。
笑いヨガの会員同士が情報共有をしながら「ささえ合う」場をつくりたい
(写真右)札幌市の介護予防センターから依頼を受けた「白石区すこやか倶楽部」での活動
―設立のきっかけを教えてください
日本各地で笑いヨガの普及が進む中、北海道で個人活動をしていた笑いヨガリーダーらが有志で集い、会員同士の情報の共有や講師窓口の一元化を目的として、2015年7月に当団体を設立しました。笑いヨガリーダーは、これまで個人で活動していましたが、現在は会員同士が交流会やスキルアップ講座を通して情報共有を行いながらささえ合い、切磋琢磨できる場として重宝されています。最近ではテレビや新聞で取り上げられることも多くなり、笑いヨガの認知度が上がっていることを実感しています。
―笑いヨガクラブとはどんなクラブですか?
笑いヨガは、「笑いの体操」と「ヨガの呼吸法」を組み合わせた健康法です。1995年にインドの医師マダン・カタリア氏がムンバイの公園で始め、現在は100か国以上に広がっています。その中で「笑いヨガクラブ」は世界各地に多数存在し、当団体の会員が主宰するクラブも札幌を中心に全道各地に拠点を広げ、現在約30か所で活動しています。「笑いヨガに興味はあるが、どこに行けばいいのかわからない」という方も、行きやすい場所を選んで気軽に参加いただけます。
(写真右)毎年5月の第1日曜日は ワールドラフターデイ(世界笑いの日)。2019年は5月5日に開催され、札幌では中島公園でイベントを行いました
笑いヨガを通して、北海道の健康寿命をささえる
―笑いヨガの魅力を教えてください
笑いヨガの魅力は何といっても気持ちがポジティブになることです。笑っているときは自分が抱えている悩みや問題を忘れ、心身共にすっきりして前向きになれます。最初は自然に笑うための体操としてつくり笑いから始めますが、みんなで笑っているうちにだんだん笑いが伝染して無理なく笑えるようになります。ですが、もしつくり笑いしかできないとしても、笑うことで得られる身体的、精神的効果は変わりません。
―どのような場所で活動を実施していますか?
笑いヨガ元気プロジェクト北海道は、現在5人の運営委員を中心に笑いヨガリーダーやティーチャーの資格を持つ70人弱の会員で活動しています。高齢者向け施設や病院、地域サロンなどさまざまな施設から笑いヨガの講師依頼を受け、「毎年定期的に開催してほしい」という声も多数いただいています。特に高齢者向け施設からの依頼が多く、参加したお年寄りには「参加して良かった」と大変喜ばれています。笑いヨガには免疫力を高めて病気を防ぐ効果やストレス予防、認知症予防にも役立つと言われています。笑いヨガの活動を通し、北海道の健康寿命を延ばすこと(不健康な状態になる時点を遅らせること)を目的としています。
笑いヨガは、体も心も元気になって良いことばかり
―どのような方が笑いヨガクラブに参加されていますか?
笑いヨガ体験会の参加者の多くは、区役所や民間企業にある告知ポスターやチラシ、ホームページ、会員個人のFacebookの情報を見て参加いただいています。会員からの紹介や過去の参加者からの口コミもどんどん広がっています。体験会には「体が思うように動かない」「病気になりがち」などの悩みをもつ中高年の方の参加が目立ちます。
―参加者200人を超える「笑いヨガ体験会」は、誰でも参加可能ですか?
年に1回開催される「笑いヨガ体験会」には、200人を超える参加者が集まります。どなたでも参加でき、事前の申し込みは不要です。座席数は150席と限られていますが、より多くの方に参加いただきたいので、座席が埋まっていても空きスペースで参加いただけます。
―笑いヨガクラブに参加された方の声を聞かせてください
「仕事柄つくり笑いばかりしており、自然に笑いたいと思っていた頃、笑いヨガに出会いました。最初はおかしくもないのに笑うことに違和感がありましたが、みんなと顔を見合わせながら笑っているうちに楽しくなり、自然に笑うことができました。終わった後は体が軽くポカポカし、頭がすっきりしました。この経験から、笑いヨガに病みつきになりました。続けているうちに『いい笑顔だね』と褒められたり、くよくよしなくなったり良いことばかりです。笑いヨガは体も心も元気になる、副作用のない薬だと感じています」という声をいただきました。
「笑いヨガ元気プロジェクト」入会方法
参加対象/原則笑いヨガティーチャー、リーダーの資格保有者(一般の方はお問い合わせ)
参加方法/申し込みフォーム、メール
活動頻度/不定期
参加費用/年会費 2,000円
より多くの方に笑いヨガを知ってもらい、北海道の健康寿命を延ばしたい
―今後の目標を教えてください
笑いヨガを知らない方にも実際に体験してもらうことで、その良さを実感していただきたいです。今後は札幌だけでなく全道各地でも活動を広げ、より多くの方に笑いヨガを知っていただきたいと考えています。また、北海道の地方都市から札幌で開催される活動に参加いただく際も、参加者が通いやすいように工夫したいですね。
笑いヨガ元気プロジェクト北海道(団体ページへ)
■ 代表者 | なし |
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■ 住所 | 札幌市北区北8条西3丁目 札幌エルプラザ2階 札幌市民活動サポートセンター内 レターケースNo.147 |
■ 電話 | 非公開 |
■ 活動時間 | 随時 |
■ メール | waraiyoga.genki888@gmail.com |
■ ホームページ | https://genkipro.wixsite.com/genkipro |
取材を終えて
「大人数が参加するイベントは、事前の準備が大変です」と語る角川さん。それでも、参加者が笑いヨガによって元気になっていく姿を見ると、その苦労も吹き飛んでしまうそうです。笑いヨガ中はとにかく笑っているので「失敗してもいいじゃない」と、笑いヨガの会員同士でささえ合いながら、明るく前向きになれるといいます。取材中も終始素敵な笑顔で話す角川さんにつられ、取材スタッフも自然と笑顔になりました。
(取材・文・編集 株式会社Mammy Pro)
※2019年12月11日現在の情報です。